いや、基本的に夫のことは大好きですし、尊敬もしています。
だけど、だけど、なんか最近、気になるんですよね。
言葉を知らない
普通に会話をしていて、ちょくちょく
「ん??それどういう意味?」
と聞いてきます。
総じて、日本語が怪しい。
あ、ダーリンは外国人じゃないですよ。
純ジャパです。
関西人ですけど、東京弁がわからないとか、そういうことじゃなくて。
たとえば、「濡れ手に粟(あわ)」という慣用句。
いろいろ投資に手を出している夫婦ですが、ドカンと儲かるものはそうそうなく。
私「濡れ手に粟ってわけにはいかないよねぇ。」
と何気なく言ったところ、困惑した表情で、
夫「それってどういう意味?」
最初、彼が何に引っかかったのかわからなかったので、
私「えっ?」
夫「えっ?」
私「えっ?」
夫「逆に、えっ?」
と意味のないやりとりをしてしまいました。
「濡れ手に粟(ぬれてにあわ)」
苦労せずに多くの利益を得ることのたとえ。ぼろもうけ。濡れた手で粟の実をつかむと、やすやすとたくさんくっついてくることから。
あとは、「玉石混淆」という四字熟語。
ソーシャルレンディングの業者で一部、返済の遅延が出ているという話から。
「業者の信頼性や、担保の中身とか、きちんと吟味しないと危ないよね。
ああいうのってまだまだ玉石混淆だから」
という文脈で使っていると、
「ん?どういうこと?」と夫。
「玉石混淆(ぎょくせきこんこう)」
良いものと悪いもの、優れたものと劣ったものが入り混じっていること。
ごく一般的なボキャブラリーだと思うのですが、夫のデータベースには入っていないらしく。
なぜ40を過ぎたおっさんに、いちいち言葉の意味を教えにゃならんのだと思いつつ、
職場や世間で恥をかかないように、「こういう意味なんだよ」というのを、彼が言葉の意味につっかえるたびにレクチャーしています。
夫は理系でちゃんと大学を出ていますし、それなりのところに勤めています。
決して「おばかさん」ではないはず。
だけど、私にとっては普段使いの言葉や言い回しを、知らなさすぎるのはどうしてなのか。
思い当たるとすれば、それは。
マンガを読まない子どもだった
私は小学生のころ「りぼん」にハマりました。
その後も兄の読んでいた少年ジャンプやヤンマガやビッグコミックスピリッツなんかを愛読。
実家の本棚はマンガで埋め尽くされていた私と、一切そういったものに触れてこなかった夫。
別にマンガを読むことを禁止されていたわけでもないのに、興味がなかったそうです。
大学時代、読書は好きだったようです。
ただ、たくさんの本を乱読するのではなく、気に入った小説を、繰り返し繰り返し大事に読んでいたタイプだったらしい。
私の漢字や慣用句やことわざの知識は、たぶん半分ぐらい、小学生のころから大量のマンガを読んでいて覚えたものです。
マンガといっても侮れません。
そりゃ、普通に字で書かれた本を読むことも大事ですし、好きでしたけど。
マンガは息抜きに娯楽として読むものです。
まったく苦にならない作業です。
何時間だって疲れ知らずで読んでいられる。
まぁマンガと言っても、さすがにドラゴンボールの戦闘シーンでは語彙は増えません。
ドカッ!バキッ!などの擬音だけで何十ページですからね。
でも普通に会話のあるマンガを楽しんで読んでいたら、それが無意識のうちに語彙の強化につながって、表現が豊かになるのではないかと思います。
日本語を上手に話す外国人の同僚がいるのですが、
「母国にいたときに日本語はほとんどマンガで覚えた」
とも言っていました。
適切な文脈の中で、その言葉がどう使われているのかが疑似体験できる。
そういう意味でも、マンガは優れていると思うようになりました。
だから、自分の子どもにもマンガを禁止する気にはなれません。
むしろ、実家から借りてきて、懐かしいマンガを長男に熱心に勧めているのですが。
一向に刺さる気配がありません。
「シティハンター」やら「スラムダンク」やら。
なんだろう。
そういうところは夫に似てるのかな。
残念だなー、面白いのに。
どうして今ごろ
それにしても、結婚当初のころは気にならなかったんですけど、なんだか最近、夫婦間でこういうやりとりが増えてきたような気がする。
「え、なにそれ、その言葉知らない」
とよく言われる。
なんでだろうと考えてみると、最近は夫婦でよく投資の話を真面目にするようになったからではないかと。
お金があればあるだけ使ってきた浪費家の夫ですが、
しばらく株を転がしたりしているうちに、最近本気モードに入ってきたようで、熱心に勉強しています。
私の方もいろいろ調べたり試したりしてきたことを、彼とシェアするようになってきました。
不動産投資をしている知り合いが、
「アパートやマンションを買いだしたら、スポーツカーなんか買ってる場合じゃないって気づくようになるよ」
と言っていましたけど、本当にそんな感じ。
ただ、夫のモチベーションはいまだに、
「投資で稼いだらかっこいい車を買う」
という動機なので、まだその境地には達してないみたいですけど。
逆に今まで何を話してきたんだろう
そしてふと思う。
付き合い始めてから15年以上一緒にいるのに、彼のボキャブラリーの特質に気づくのが今頃というのは、いったいどういうことか。
私、今まで夫と何をしゃべってきたんだっけ?
ひとつは、「あばたもえくぼ」じゃないですけど
(夫の場合この「あばたにえくぼ」も絶対につまずくはず)
若い時はラブラブしてて、デレデレしてて、彼の言葉の知らなさ加減に気づかなかった可能性。
もう二人ともいい大人ですからね。
お互いをシビアな目で見始めている兆候なのかもしれません。
もう一つは、夫婦といえども、今まであまり中身のある深い会話をしてこなかった可能性。
子どもが生まれてからは、子どもの成長が主な会話のテーマで。
たいていの会話の締めくくりは、
「かわいいねぇ」
「すごいねぇ」
「大変だねぇ」
「心配だねぇ」
で済んでいました。
難しいこと、じっくり話し合うような時間も確保できなかったしね。
こう書くと、うちら、あほの夫婦みたいですね。
子どもも大きくなってきて、家庭内での会話も簡単にはいかなくなります。
理屈っぽい言い訳を並べる高学年の長男を論破するのも、骨が折れるようになってきました。
夫婦の間でも、今後は2人の間でいろいろと議論を交わして、お金の使い道について納得のいく結論を一つずつ出していく必要があります。
お花畑で「アッハハハハー」とスキップばかりしていたようなあのころとは違う、いろんな言葉を駆使した、濃い、深い、時には鋭いコミュニケーションが必要。
そんな夫の素敵なところ
彼の素晴らしいところは、わからない言葉はわからないままにしないところです。
知らない言葉が出てきたら、知ったかぶりもスルーすることもできるのに、
「その言葉知らない。どういう意味?」
と立ち止まって聞いてきてくれる。
知らないことを知らないって言えること、偉いと思う。
ただ、たびたび、私の話す言葉でつっかえるので、さすがに夫もちょっと恥ずかしく感じるらしく、
「なんか小学生向けのでいいから、ことわざ辞典とか買ってきて」
と言うようになりました。
長男にも読ませれば一石二鳥だということで、ボリュームたっぷりなこちらを購入。
40過ぎても、素直さと学習意欲があるところは、見習いたいと思います。
↓うん。世の中にはいろんな夫がいる。
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