先日参加したプログラミング電子工作教室でのこと。
小6長男と私の2人でお出かけすることも珍しいものですから、久しぶりにいろいろと話しました。
大きくなったら何になる
3歳から4歳ぐらいにかけての時期、
「大きくなったら何になる?」
の質問には、
「恐竜!」とか
小学校に入学する前までには、やっと自分が生物学的に人間だということに気づいたようで、
「サッカー選手」と言うようになりました。
それからしばらくして、ゲーマー、ゲームプログラマーと変遷していきました。
プログラミングは趣味でもあり、家でスクラッチなどのアプリを使って、簡単なゲームを作ったりして遊んでいます。
音楽教室に通いだしてからは、なりたいものがミュージシャンになりました。
ミュージシャンを目指すのだから、自分には勉強など必要ない、という論理を展開しようとした長男。
かの「少年革命家ゆたぼん」のような気骨もないものですから、あっさり両親に論破され、ブツブツ言いながら今日も夏休みの宿題をやっています。
一つになんて絞れない
プログラミングの工作教室を一通り終えたあと、将来展望について話を振ると、しばらく考え込んでしまいました。
「うーん、でもなぁ。両方やりたいしなぁ。」
と煮え切らない。
詳しく聞くと、
「ミュージシャンにもなりたいし、プログラマーもやりたい。
どっちか選ぶのが難しい。」と。
あらあら、そんなことでお悩みなの、お坊っちゃん。
「そんなもん、両方やったらいいじゃない」
と私に言われ、
「え、いいの?」
という顔の小6男子。
どうやら、
「なりたいものは常に一つだけでなくてはならない」
と思い込んでいたようです。
二兎追うものは一兎をも得ずということわざも覚えたようですし。
今からそんなに頭が固くてどうする、若者よ。
ダブル・メジャーが当たり前の海外
なぜか日本の大学は硬直していて、17、18歳の経験乏しい若造に、人生の進路選択を迫るんですよね。
下手したら、数学のテストの点数だけで、高校生の早い段階から文系と理系に振り分けてしまって。
一方、アメリカの大学では、大学そのものに出願して入学し、日本の学部にあたる専攻(メジャー)は2年生が終わるころまでに決めればいいのだそうです。
そこには文系・理系の壁もない。
また、当たり前の制度に、複数の異なる学問分野を同時に主専攻として学ぶ「ダブルメジャー」があります。
アートと物理学、数学とジャーナリズムなど、自分の学びたいこと、興味のあることを組み合わせて学ぶことができる。
そのかわり卒業するのは大変なのでしょうけれど。
少しずつ、日本の大学でも取り入れている大学が出てきつつあるようです。
ミッション系私立に多いイメージですが、全体からみると、まだまだ少数派だと思います。
日本でイノベーションが生まれにくい理由
大学教育がすべてとは言いませんが、アメリカがイノベーション先進国と言われるのには理由があるように思います。
その一つがこういう多様で、柔軟な教育制度なのかな、と。
イノベーションって、一つの分野を高度に極めて行った先にあるというよりかは、全然違う分野にあるものと結びつけて、ポンッと生まれる変化だと思うんですよね。
異なる二つの分野を深く知り探求していくことで、普通では思いつかないような革新的なアイディアが生まれる。
スティーブ・ジョブズも、一見かけ離れたところに打たれた「点と点を結ぶこと」についてスピーチしていましたね。
大学で(当時は)何に役立つかもわからず、カリグラフィー(文字装飾の手法)の講義を受けたことが、のちにApple社がMacintoshを設計する際に、美しい活字フォントを搭載することにつながったといいます。
何が実を結ぶかは、後になってみないとわからない。
であれば、社会に出る前の学生にとっても、あるいは社会人になってからでも、複数の興味のある様々な分野に首を突っ込んでおくことは、決して無駄なことではないように思えます。
一つのことを極めるために退路を断つべき、とか、本業以外のことにチャレンジする人を「節操がない」などと悪く言う人がたまにいますが、もうそういう時代じゃない。
どっちもあきらめる必要なんかない
で、長男の話に戻りますけど、
「どっちかを選ばなくちゃいけないなんてこと、ないよ。
やりたいことがたくさんあるなら、1つだけに絞らなくていいから、どっちもやりなよ。」
と伝えると、パアァァァっと明るくなった長男の顔。
知らないうちによくも悪くも社会化され、親より頭が凝り固まってんな、と感じることがたまーにあります。
学校で教わっていることの根幹が、私たちの時代とそう変わらないのであれば、多分将来社会に出て、苦労するのは子どもたちです。
指導者の言うことを聞いて、みんなと同じように足並みそろえて言われた通りのことを早く正確にやるだけの人間なんて、AIが台頭する彼らの時代には求められていないのですから。
「そっかー。じゃあ、どっちもやりたいな」
という長男。
たまにはちゃんと子どもと、こういうことを話す機会は必要だな、と思った次第です。
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