先日こちらに書きました、次男が学校に行くのを嫌がる話の続きです。
今週初め、夏休みを前に保護者会がありました。
その前に授業の一部を見学させてもらったのですが、まぁ、思ってたのと少し違ったというか。
発達上、偏りがあるお子さんがクラスにいて、いろいろ騒ぎを起こしているようなことを学期の始めからちらほら聞いていました。
この間もその子が大暴れし、帰宅してから次男が不安を訴えてぽろぽろ泣き出したので、さぞかし荒れていることだろうと覚悟して行ったんですね。
まるで何事もなかったかのように
授業見学では教室の後ろから見ていました。
件のお子さんは、しばらくは何かに集中していておとなしかったのですが、突然、何の前触れもなくふらーっと教室を出て行こうとします。
それで付添いのサポーターの方や先生が「ちょっと待ってー」と追いかける。
1分ほど、教室の中は子どもたちと見学の親だけが残されている状態で、ほったらかしになりました。
え?
いいの、これ?
戸惑い、顔を見合わせる保護者たち。
でも、思いのほか教室に残った子どもたちは落ち着いています。
だれも騒いだりせず、静かに座って先生が戻ってくるのを待っています。
もう、なんというか、日常茶飯事で慣れっこになっている様子。
その後も、当該児童はみんなの机の周りを歩き回ったりするのですが、他の子どもたちはもう彼のことを「空気扱い」しているようでした。
1年生なので、そのお子さんに引っ張られて、クラス全体が荒れに荒れ、学級崩壊しかかっているのかと想像していました。
が、次男に後から聞くと
「んー、だいたいは、今日みたいな感じ」
と言っていました。
たまに、1ヶ月に一度ぐらい、わーっと大騒ぎになるそうですが、そんな時でも基本的に大騒ぎしているのはその子と、それをなんとか収めようとする大人たちで、他のクラスメイトは、遠巻きに見ているだけであまり関わらないようにしている様子です。
スルーしている
注目を浴びたくて不規則な発言や行動をしてしまうお子さんの場合、賞賛されることも注意されることも、同一の「みんなからの注意が引けた」、してやったりの経験となってしまいます。
そんな時はその子が何をしていようとも、他の人にとって気が散る行動に出ようとも、無視するのが良い、時もあります(その子の特性にもよるのですべてのケースに当てはまるわけではないですが)。
先生はあくまでもクラス全体に対して呼びかけ、子どもたちもその子が何か言っても反応しない、注意もしない。
たとえば、実際に授業見学の最中にあったことですが、先生が
「これから○○をします。」
と言うと、その子が
「しませーん(笑)」
とふざけて言う。
それについて先生も周りの子も特に笑ったり怒ったりといった反応をせず、何事もなかったかのように淡々と授業を進める、といった感じです。
あとは付添いのサポーターの方が、うまくその子が集中できるように導いてくれるといいのですが。
先生からそういう話があったのか、それとも子どもたちが自然に最適解を見つけたのかはわかりませんが、次男のクラスでは、このスタイルが定着していそうな感じです。
「ちょっと変わったことをする子がいるけど、関わらないようにする。
向こうから何かしてきても、刺激しないようにスルーする」
しかしながら、小学1年生って、こんな感じだったっけ?
ついこの間まで、保育園、幼稚園にいた子たちですよ?
もっとワチャワチャしているものかと思ったら。
次男も含め、周りの子どもたちの態度があんまりにも大人びているというか、冷めているように感じて、逆にびっくりしてしまいました。
教室に漂う雰囲気
ただ、表面上、落ち着いているからといって、油断はできません。
結構、ストレスだと思うんですよ。
見て見ぬふりする。
同じクラスにこういうお子さんがいるとき、他の子どもたちは、インクルーシブ教育の理想に掲げられるような
「お友だちの個性と多様性を受け入れる広い心を持つ」というよりは、
「そこにいても見えないように心理的にフタをしている」ような気がするんですね。
それがいいことなのか、悪いことなのか。
私には判断が付きません。
世の中に出れば、いろんな人がいて。
街中、電車の中など公共の場所で、ちょっと変わった言動をする人に遭遇することはあります。
そこで分別ある大人がしている反応とは?
そう、「見て見ぬふり」です。
無用なトラブルを回避することも重要な危機管理。
いま、次男のクラスの子どもたちがやっていることと変わりません。
ただ、関わらなければいい赤の他人と違ってクラスメイトだからなぁ…。
そんな感じで、見学した時の教室内に流れる空気は、どこかギクシャクしているような気がしました。
授業もしっかり聞けて、行事があれば一致団結!
小さな問題はあるけれど、だいたいみんな仲良し!
みたいな私の小学校時代を思うと、やっぱり、次男の教室の雰囲気は「異様」でした。
次男が「小学校はつまんない」「仲のいいお友だちなんかいない」と言っているのは、この異様な雰囲気と無関係ではないような気がします。
誰かひとりに対して無関心を貫くことで、クラス全体に対しても仲間意識や帰属意識が醸成されていないというか。
教育に関しては学校にはプロが集まっている「ハズ」ですから、基本的に学校の方針に異論はありません。
ありませんけど~。
まだ1学期終わったばかりだからかなぁ。
うーん、でも、どうなんだろう。
このままでいいのかなぁ。
心配だなぁ。
先生に相談するも
次男ですが、学校に行きたくないと泣いたのはあの1日だけです。
たいていは、授業を見学した時のような感じで1日が終わり、不安を訴えることなく次の日も学校に行けています。
「○○くんが大暴れしたという日に、こんなことが家でありました」
というのは先生に伝えたものの、具体的な対策うんぬん、という話にはなりませんでした。
もうあと数日で夏休みですし、学校側がこれ以上打つ手があるのかもわかりません。
普段は通常学級に在籍し、週に数時間通級教室に移動するようにしていて、常に一緒に過ごすというわけでもないようです。
先生も学校の体制としても、完璧には難しいのでしょうが、一生懸命対応されているのは分かりましたので、2学期以降も様子見かなぁという感想を持ちました。
心配したって仕方ない
次男のクラスの男の子がどう育っていくかは分かりませんが、前向きな話もあります。
5学年離れた長男の学年にも、実は同じようなお子さんがいました。
他のお母さんの話で聞いたのは、やはり、1,2年生のクラスでは結構大変な様子だったとのこと。
3年生で長男がその子と同じクラスになったとき、やはり当初は長男もストレスを感じていました。
「あいつほんとにムカつく」「ありえない」と。
実際その子に蹴られてけがを負わされ、学校とその子のお母さんから電話がかかってきたこともあります。
でも、そういえば最近その子の噂をあまり聞きません。
「最近○○くんて、どうしてんの?」
と長男に聞くと、
「え、別に、普通」
と答えます。
長男の答えがぶっきらぼうなのは、思春期の入り口にいるからということではなく、本当にそのお子さんがトラブルをあまり起こさなくなったためです。
最終学年になった今、特に付添いの大人がなくても、特別な配慮をしなくても、クラスに馴染んで、それなりに楽しくやっているそうです。
程度にもよりますし個人差があるので一概には言えませんが、次男のクラスの子だって、うまく適応していける可能性はないわけじゃない。
小学校の6年間のうちに、子どもって、心も体も大きく成長しますから。
どっちみち、私があれこれ気に病んでも何の解決にもなりません。
私が今、親としてできることは、何か。
家庭での様子を学校側に伝えることと、わが子の心のケアをしっかりすること、しかありません。
私の守備範囲はそこまでです。
泣いたら慰めてやり、勇気が出なかったら背中を押してやり、万が一こちらに対しての危害があれば全力で守る。
わが子のことだけに一点集中。
あえて、あえて、ここはひとつ、霞が関の官僚のごとく、ガッチガチの縦割り主義でいきたいと思います。
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