小学生男子が、ゲラゲラ笑いながら楽しく読んでいる本があります。
わけあって絶滅しました。
「世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑」です。
恐竜も鳥類も哺乳類も…。
とにかくさまざまな生き物が自らの言葉で、どうして絶滅してしまったかを面白おかしく解説しています。
その理由は、油断、不器用、不運、やりすぎ…。
地球上から永遠に姿を消してしまった可哀そうな「いきもの」たちの、コミカルな語り口が笑いを誘い、大人も楽しみながら読める本です。
人間の業
大噴火や隕石衝突などの地球環境の変化や、食物連鎖の結果として絶滅してしまったいきものたちの話は、単純に「運がなかったねぇ…」というしかないのですが。
「人間が上陸してきたために」とか「乱獲により」みたいな理由で絶滅してしまったいきものの話は、やはり考えさせられます。
少し前から、子どもたちがアベンジャーズの映画にハマっており。
そこには人間以外にも、さまざまな種族が宇宙から時空を超えて集結したりするんですね。
そして強大な力によって、人間だろうが地球外生命体だろうがスーパーヒーローだろうが、
簡単に命を奪われるシーンがわりとたくさん。
そんなのばっかり家で見ているもんですから、
「ああ、人間もいつかはしっぺ返し喰らいそうだな」
なんて気になります。
ドキッとする
さて、本の話に戻ります。
この本、ぱっと見、子ども向けの面白い雑学本だと思いがち。
が、しかし。
「はいはい、楽しそうで何よりね」と通り過ぎるには惜しい本です。
変化の激しい時代を生きる、われわれ大人たちこそ、この本を読むべきではないか
という示唆に富んだ本です。
たとえば、かつてアフリカ近くの孤島に生息した「ドードー鳥」。
外国からやってきた人間たちに簡単につかまって「のろますぎて絶滅」したとされる、この鳥のページにはこんな記述が。
アフリカなどから飛んできた祖先が、天敵のいない島で大型化し、飛べなくなったのだろう。モーリシャス島は火山活動で生まれた離島なので、コウモリ以外に哺乳類は入ってこられなかった。ずっと安全な環境でくらしていたため、かれらは突然あらわれた人間に警戒できなかったのだ
ど、どう?
なんか、するどい風刺が効いているように感じるのは、私だけではないと思うんですよね。
いきものが絶滅する理由はさまざま。
予期せぬ環境の変化に適応できなかった。
一つのものに頼りすぎてしまった。
天敵がおらず緊張感のない環境に慣れすぎた。
油断していてライバルに餌場を奪われた。
想像力が足りなくて工夫することを怠った…。
な、なんか、耳が痛い話が…。
本の巻末には、絶滅を免れたいきものたちも紹介されています。
世知辛いこの世界を、生き抜くためのヒントが隠されているかも。
まだ絶滅したくない。
そんなあなたにおすすめです。
↓すごい読書家の皆さん
読書日記、読書記録、覚え書
小学生の読書
ノーリスク・ハイリターンの投資は”読書”
ブックガイド(本の本)
↓全国のワーママ奮闘中
↓応援クリックお願いします。押していただけると励みになります。
コメント