10年、20年先には多くの仕事がAIにとって代わられると言われている時代です。
わが家も、子どもにどんな教育を受けさせるべきなのか分からず、不安を抱えていました。
社会に出た時に本当に役に立つ、これからの時代を生き抜ける力を身につけるために、どうしたらいいのか。
散々迷って、プログラミング講座の受講を決めました。
実際に受講した体験者の、リアルな口コミをお伝えしたいと思います。
2020年プログラミングが小学校で必修化
プログラミングはもはや、これからの時代を生き抜いていくために必須のスキルと言われています。
2020年度からは、いよいよ小学校でプログラミング授業が必修化。
これは結構、真剣に捉えなければいけないと思っています。
なぜなら「情報」という科目が、2025年1月からの大学入試に採用される予定となっているから。
高校では2022年4月から、基礎的なプログラミングを含む「情報I」が必修科目になってくるのだそうです。
なかなか想像がつきませんが、今現在、小学生の子どもたちは、英語や数学と同じように「情報」という受験勉強に取り組むことになるわけですね。
自分で習ったことのある科目なら、勉強の仕方なんかもわが子に教えてあげられるのですが。
プログラミングなんて、親もどうやって教えたらいいか、さっぱりわかりません。
Z会プログラミング講座の受講を決意
ちょうど周囲の友だちがロボットプログラミング教室に楽しそうに通い出した頃。
「うらやましい」「僕も通いたい」と言い出した当時小学5年の長男。
本人の意欲が高まっているときにはじめてみようか、ということで、検討の結果、Z会の通信講座を受講し始めました。
実際に受講してみた、いいところ、うーん…なところを詳しく解説します。
Z会プログラミング講座の気になる中身は?
いよいよセットが届きました。
ロボットというと、
「2足歩行のトランスフォーマーみたいのができるのかなー」
というイメージでしたが、必ずしもそういうわけではなく。
いろんな形の部品を組み合わせて用途に応じて作るようですね。
レゴなんだから当然か。
自由度の高さが特徴ですもんね。
両手で持てるぐらいのプラスチックの箱にたくさんの教材が。
おなじみレゴのパーツと、ちょっと見慣れない歯車みたいな部品や、「メカ」的なものが入っています。
ロボットの頭脳にあたるのが「EV3」というロゴの入った部品で、これでモーターを動かしたりセンサーの情報を受け取ったりします。
プログラミングは、専用のアプリをiPadにダウンロードして行います。
ドラッグアンドドロップで直感的に操作できるので、キーボードでローマ字入力する能力などは不要です。
気になるお値段は?学年やレベルにあわせたコース
わが家に届いたのは発展編の教材ですが、Z会プログラミング講座では、従来、基礎編と発展編の2種類のコースが選べました。
Z会プログラミング講座 基礎編 全12回(1年間)
初めてのプログラミング学習者向けのレゴWeDo2.0を教材として使用します。
ブロックを組み立てたら、ドラッグ&ドロップでプログラミングができるソフトウエアで動かします。
身近な問題を中心にプログラミングを学びます。
推奨年齢
小学1年生から小学4年生
受講料・キット代
月額受講料:5,093円(税込)
12か月一括払い:51,942円(税込)⇒1か月あたり4,329円
レゴ®WeDo2.0基本セット(初回のみ):26,620円(税込)
Z会 プログラミング講座 標準編 全12回(1年間)
新たにラインナップに加わる標準編では、SPIKE™プライムという教材を利用します。
未来のスマートな暮らしがテーマ。
扱いやすく工夫されたブロックで試行錯誤しながら、自分の力で問題解決ができるという成功体験を積み重ね、自信を育てます。
推奨年齢
小学3年生以上
受講料・キット代
月額受講料:5,800円(税込)
12か月一括払い:59,160円(税込)⇒1か月あたり4,930円
SPIKE™ プライムセット(初回のみ):50,380円(税込)
Z会プログラミング講座 発展編 全24回(2年間)
より複雑なマインドストームEV3を使用します。
複数のモーターやセンサーを組み合わせてロボットを制御させていく中で、科学的な思考力を高めていきます。
さらに、課題に対してはやり方が1つではなく、複数のアプローチの方法があることを学び、自分のアイデアやひらめきを形にしていくことも学びます。
推奨年齢
小学5年生以上
受講料・キット代
月額受講料:7,129円(税込)
12か月一括払い:72,706円(税込)⇒1か月あたり6,059円
教育版レゴ®マインドストーム®EV3基本セット(初回のみ):58,850円(税込)
他に用意するもの
このほかにiPadとWi-Fi、そして単3電池はおうちで準備します。
わが家の場合、iPadは私のお下がりのものを息子に貸し出して使っています。
自宅にない場合は、Z会員専用の販売サイトから特別価格で購入することができます。
わが家は小5でScratchなどのプログラミングで少し遊んだことがあるため、基礎編は飛ばして、発展編から開始しました。
Z会プログラミング講座の学習の流れは?
申し込んだ後、初回にレゴの教材セットと、毎月のワークブック教材が自宅に届きます。
ワークブックは以降、毎月12日ごろに届きます。
リチャード・ギアが個人的にはツボでした(笑)。
各月に設定されたテーマに沿ってレゴブロックを使ってロボットを組み立てます。
ここまでは私たちも昔やったレゴ遊びと同じ。
それから、できあがったものにセンサーやモーターを取り付けます。
最後に、iPad上で組んだプログラムでロボットに指示を出し、無線でロボットを動かします。
大人向けのプログラミング講座と違って、プログラマーがキーボードで打ち込んでいるようなプログラム言語や、コーディングの技術を学ぶものではありません。
小学生の段階では、
そのためにはどういったプログラムを作ればいいかを考える。
やってみてうまくいかない場合や、もっと改善したい場合に試行錯誤する。
といった「プログラミング的なものの考え方」を身につけることに主眼が置かれています。
学習のペースですが、毎月2つのテーマが設定されています。
1テーマあたりにかかる学習時間はだいたい2時間前後。
ワークブックをよく読んで、ブロックやプログラムを組み立てていきます。
ひとつのテーマが終わったところで、理解度を確認するテストがあります。
テストの「Challenge!!」(このネーミングは…大丈夫なのか?)は、受講者専用のウェブページで提出します(翌月の10日が締め切り)。
テストを期日までに提出したら、20日ごろまでに保護者向けのMontyly Reportが届きます。
こちらでテストの結果、子どもの学習進度が確認ができます。
小5だから勝手にやるだろうと思っていたら、けっこう親がサポートする必要があるというのが率直な感想です。
こちとら、中学のPCの授業では「ペイントぬり絵」してた世代ですから、「プログラミングなんて大丈夫かなー」とけっこうビビッていました。
でも、大丈夫。
毎月子どもが取り組むワークブックに対応した「保護者用ガイド」が送られてくるので、心配は無用です。
これが結構大事で、学習内容の補足やねらいなどが解説されています。
プログラミングなんてさっぱりわからない親御さんでも、こちらのガイドを読んでみてください。
「うん?どゆこと?」と一緒に考えながら学習を進めることができます。
メカ好きのお父さんとかだったら、子どもそっちのけで結構ハマってしまうかも?
Z会プログラミング講座のいいところ
受講を開始してからの、「ここがいいなー」というポイント。
レゴには小さい時から慣れ親しんでいる
レゴと言えば、親世代でも小さいころから遊んできたと思いますので、親しみやすいですね。
難しそうなプログラミングにも、慣れ親しんだレゴがとっかかりになるため、子どももすんなり入っていけるようです。
「勉強する」というよりも「ブロック遊びの延長」に近いイメージでしょうか。
ロボットの実物が動かせる!という感動
自分で組み立てたロボットが、自分の作ったプログラミングの通りに動き出すとやっぱり楽しいようです。
「こういう風に動かしたいから、こうしてみよう」と組み立てたり、うまくいかない原因を探して調整していったりといった作業を通じて、いわゆるプログラミング的な思考が自然と身につく感じがします。
試行錯誤するので、出来上がったときの感動はひとしお。
飽きっぽい息子も取り組んでいますので、諦めない粘り強さみたいなものも養われているのかな。
息子は、このZ会のプログラミング講座を始める前から、少しプログラミングをかじってはいました。
スクラッチという画面の中のキャラクターをプログラミングで動かせるアプリで低学年のころから遊ぶのが好きだったんです。
でも、画面の中のキャラクターではなく、レゴという立体のモノが動くというのも新鮮で楽しいようです。
ゲームなどの平面的なプログラミングでは体感できないような、動かすものの重さとか、速さとか、テコの原理とか重心とか、物理の考え方も身についていきそうです。
通信だから自宅でじっくり取り組める
わが家はレゴのプログラミング教室まで交通の便がよくなかったこともあって、通信教育での受講にしました。
通学型の教室だと、通わせる親にとっても送迎が負担ですし、希望の曜日・時間帯に空きがあるとも限りません。
実際、某ロボット教室の体験にも行って説明を聞いたのですが、仲のいいお友だちの通う時間帯はキャンセル待ちになっていました。
共働きの家庭も多いので、その教室では、土日は結構混んでいるようで新規入会は難しいと言われてしまいました。
通学型の教室では、途中で壊したり、忘れたり、部品を紛失したりしないように、基本的にレゴの教材を家に持って帰ってくることはできないようです。
一方、こちらのプログラミング講座であれば通信教育なので、授業時間の制限もありません。
教材は家に置いてありますので、好きな時に好きなだけロボットをいじり倒すことができます。
Z会プログラミング講座のいまひとつなところ
ちょっとうーん…というところはこんな感じ。
初期投資に必要な金額が高い
月々の受講料は、通学型の教室ですと1万円を超えるところが多い中、約6,000円から7,000円というのはお手頃ですかね。
高いのは初回に購入する教材なんですよ。発展編の場合、それだけで6万円近く。
iPadを購入する必要がある場合は、その費用として3万円〜4万円も上乗せです。
初回のみとはいえ、10万円近い出費は、ちょっと簡単には出せない金額なので、悩んでしまいますね。
ただ、このWeDoやマインドストームといった教材は、レゴを使用するロボットプログラミング教室ではほぼ例外なく、初回に購入する必要があるようです。
そう考えると、通信講座の方が、月々の受講料が抑えられる分、長く続けていくほど費用を抑えていけそうですね。
先生がいないので親のサポートが必要
当然のことながら通信講座なので、届いたワークに沿って自分で学習を進めていく必要があります。
長男はちょっと難しかったようで、少しの間放っておいたら、よくわからないまま進めてしまっていました。
この辺は通学する教室の方が、先生が指導してくださるので心配ないですよね。
下手するとよく理解できていなくても課題は出せてしまうため、後から親が気づいて一緒に考えたりする中で理解が進んだという感じでしょうか。
危ない危ない。
慣れるまでは親が付き添って、理解度を確かめながら進めていく必要がありそうです。
そういう意味では、特にわが家のような共働き世帯なんかでは、親の側にもちょっとした「やる気」や「覚悟」が必要だと思います。
プログラミングの知識は今後、誰にとっても必要なものになっていきます。
お父さんお母さんの仕事の上でも、知っていて損はないはず。
「自分も学ぶぞ!」という気概のある親御さんなら、元が取れると思います。
それに、小学生って高学年になっても意外と甘えん坊で、親にかまってほしいもの。
親が忙しい中でも、休みの日などに自分のために時間をとって、一緒に手を動かしながら過ごすのも、子どもにとってはうれしいみたいです。
フィードバックは超シンプル
毎月の学習の成果として、翌月20日ごろに保護者宛に送られてくるMontyly Reportですが、A4のペラ一枚で味気なく、「え、これだけ?」というボリューム。
比べるもんじゃないかもしれませんが、進研ゼミのチャレンジタブレットでも、「ここまで取り組めています」というような進度を報告してくれるメールが保護者に送られてきて、「よくがんばったね!」といったメッセージを親のスマホから子どものタブレットに送れたりします。
そうした至れり尽くせりに機能が盛ってあるサービスと比べると、ちょっとさみしい印象。
プログラミングに限らず、Z会自体がわりとシンプルに質実剛健、といった感じですね。
ま、要は子どもの学習の進捗具合が確認できれば満足なので、余計な経費をかけるよりは、教材の質が高くて中身が充実していればそれでいいわけですけど。
資料請求してお子さんに合うか確かめよう
一口にプログラミングといってもさまざまです。
ロボットをウィーンガシャンと動かすものから、画面の中でゲームを作ったり、アプリを制作したりと多岐にわたります。
しっかりプログラミングを身につけていくためには、お子さんの興味のあるものでプログラミングに親しんでいけるのが一番いいと思います。
合うかどうか、長く続けていけるかは、高い教材を買う前にじっくり検討することをおすすめします。
わが家では、子どもが将来、AIなどの技術の発展に怯えたり、翻弄されたりする人間ではなく、自ら使いこなして新しいものを生み出していく人間になってほしいと思い受講しました。
小学生からやらせていてよかったと思うのは、他のプログラミング言語の勉強や電子工作などにも抵抗なく取り組んでいるのを見た時。
最近では親よりも、息子の方がコンピュータの知識が豊富なんじゃないかと思うこともあります。
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