保育園に子どもが通っているとどうしても感染症は避けられませんよね。
この春、職場に復帰した同僚のワーママさんも、呼び出しと自分の体調不良で、ろくに仕事にならないと嘆いていました。
わかる、わかるよ。みんなが通る道だもの。
季節は梅雨です。
梅雨がくると思い出すのは、長男が溶連菌にかかってえらい目にあった、ちょうど7年前の6月のことです。
これから保育園に預ける方や、預けているけどまだかかったことのない方の参考になればと思い、声を大にして言います。
溶連菌、なめたらやられっぞ。
溶連菌とは?
溶連菌は正確には「溶血性連鎖球菌」と呼ばれる細菌です。
いいですか、ウィルスじゃなくて細菌ですよ。これ重要。
主に“のど”に感染して、咽頭炎や扁桃炎、それに小さく紅い発疹を伴う猩紅熱といった病気を引き起こします。
おもな症状
溶連菌になると見られるのは、
- 39度ぐらいの高熱
- 喉の痛み・腫れ
- 嘔吐や頭痛
- かゆみを伴う赤く細かい発疹
などの症状です。
溶連菌と診断されたら
溶連菌の感染とわかれば、熱やのどの痛みといった症状をやわらげるお薬のほかに、抗菌薬が出されます。
確実に溶連菌を退治し、重大な続発症(合併症)を引き起こさないために、症状が消えても抗菌薬はしばらく飲み続けなくてはいけません。
わが家が7年前に経験したのはこの重大な続発症(合併症)というやつです。
みんながかかるものではありませんが、ひとつの情報源として読んでください。
小さな子どもの、痛い、つらい話なので、あらかじめご了承ください。
見過ごしてしまった溶連菌
はじまりは7年前のゴールデンウィーク。
旦那の実家のある帰省先から帰る車中で、あれ?
3歳長男の足がかぶれたように赤く、発疹ができていて痒そうです。
でもその前後、熱が出たわけでも、特に体調を崩したわけでもなく、普通に保育園に通っていました。
草むらで走り回っていたせいかしら、と思い、医者にかかることはせず。
そのときはそれが溶連菌の症状とは気づかなかったんです。
それから3週間ぐらいしてから。
「ん?なんか長男くん、おおきくなった?」
目に見えて一回り大きくなったなと感じました。
そして、朝保育園に連れて行こうとすると、本人が、「ママー、靴が履けない」。
足が急に大きくなったのか、これまで履けていた靴が履けない。
…このときこれが「むくみ」だと気づいていれば、と悔やまれます。
突然の保育園からの電話
「高熱が出ました。」
という電話は今まで何回もありましたが、この時はそれに加えて「むくみが出ているようです」とのこと。
看護師さんの声もちょっと深刻そう。
急いで仕事を切り上げ、お迎えに行きました。
保育園に着いてびっくり。
「これ、うちの子のですか」というぐらい腫れあがった顔。
手足もむくんでしまって、ぐったりしていました。
素人目にもこれはやばいと思いました。
その足ですぐにかかりつけ医に駆け込みました。
いつも診てくれている信頼のおける先生が、「詳しく検査をしたほうがいい。いつもと様子が違いすぎる」と。
すぐに紹介状を書いていただき、大学病院へ。
これはただごとではないと思ったので、夫にも連絡して早退してきてもらいました。
即入院
大学病院ですぐ検査へ
検査の結果が出るまでの間も、医師からここ最近でかかった病気がないか聞かれましたが、約1か月前のGWの足の腫れはこのとき全く思い当たりませんでした。
検査結果が出たら、なんだか先生方が慌ただしい。
「即入院です。」
そのまま入院手続きをして、何が何だかわからないうちに、子ども用の病棟のナースステーションの真ん前の個室へ。
何かあっても、すぐに対応してもらえるように配置されている病室です。
子どもの病状の深刻さがわかり、だんだん怖くなってきました。
原因を特定できない
全身に炎症が出ているが、何が原因かわからないとのことで、再度血液検査をされる長男。
まだ3歳です。
暴れてしまうので、親は別の部屋に移動させられます。
泣き叫ぶ声が廊下の向こうから聞こえてきます。
かわいそうで申し訳なくて涙が出ました。
血液検査だけではまだ特定できず、髄膜炎かもしれない、とのことで髄液も検査することに。
「どうしよう、うちの子死んじゃうかもしれない」と一気に弱気になりました。
髄液検査はかなりの痛みです。
処置室から戻ってきた子どもは泣きすぎて、力が入りすぎて、目の周りの毛細血管が内出血を起こして赤くなるほどでした。
代わってあげたい、と心の底から思いました。
どうも腎臓がよくないらしい
原因が特定できないまま、とにかくこのむくみは、おしっこが出ていないということなので、炎症を抑える薬とあわせて、利尿剤を使うことになりました。
3歳児の小さな手の甲に点滴です。
「ごめんね、ごめんね」と体をさすることしかできません。
おそらく腎炎のようだということは知らされていたので、先生に「普段の食事の塩分が原因か」とか、いろいろ聞いてしまいました。
とにかく不安で、母親である自分のせいだと責めるしかありませんでした。
仕事はどうする
その病院は原則、親も付き添いで入院することになっていました。
小さな子では精神状態が病状に影響を及ぼすので、親がそばにいて安心させることが大事です。
ということは、仕事の算段をどうするか考えなければなりません。
原因も特定できない、このまま何日入院しなければならないかも、この時点ではわからないまま、上司へ連絡。
私はこのとき、抱えていたプロジェクトが佳境を迎えていました。
可能なものはほかの人に分担してもらい、かなり心配をかけてしまいましたが、「仕事のことは後でいいから」と言ってもらい、とにかく看病に専念することに。
「私が仕事をしてなかったら…」を強く考えてしまうのはこの時でした。
薬が効いてきたようで、入院後の2,3日で熱が下がっていきました。
また、おしっこがきちんと出ているかが大事なので、看護師さんにやり方を教えてもらって、子どものトイレのたびに尿瓶から計量カップに移し替えて量を記録していきました。
少しずつ、血尿っぽかったのが色が薄れてきて、量も増えていくのがわかりました。
それでもタンパクの数値はあまりよくなってくれず。
入院して1週間。
先生からは、慢性的な腎炎となる可能性もあること、人工透析が必要になるかもとの説明がありました。
「人工透析」。
わが子は3歳。
私の仕事は、あきらめるしかないのか…。
次に続きます。
↓全国のワーママ奮闘中
↓応援クリックお願いします。押していただけると励みになります。
コメント